リニアック

構造

電子が発生してアイソセンタ(照射位置)に照射されるまでの流れは

子銃 加速管バンチャ-部レギュラー部)→ 偏向部 照射ヘッド→ アイソセンタ」

照射ヘッドはX線と電子線で違います。

 

電子銃

電子銃の役割は「加速管内に電子を放出する」ことです。

 

特徴

①材質はタングステンが使われる。

二極管型または三極管型に分類される。

 

線量率の制御

二極管型ではパルス変調器から送られるパルス電力を調整することにより、線量率を変化できる。

三極管型ではグリッド電圧を制御することにより、線量率を変化させることができる。

 

 

加速管

加速管はマイクロ波を伝搬するための導波管の一種であり、その役割は「電子銃により入射された熱電子高周波電場とマイクロ波により加速する」ことです。

特徴

①材質はエネルギー損失が低く、かつ電気伝導度が高い高純度の銅でできています。

②加速管内を進むマイクロ波電子の速度を一致させて、常に電子の周囲に電界が生じるようにすることで電子を加速しています。

③この際、電子の加速に使うマイクロ波の周波数は2856MHz,2998MHz(Sバンド帯)または9.3GHz(Xバンド帯)です。

④加速管はマイクロ波により形成される加速空洞で加速する定在波型加速管とマイクロ波による波乗り現象により加速する進行波型加速管の2種類に分類できる。

 

進行波型加速管の構造と特徴

<構造>

①加速に配置された中空円板(ディスク)の間隔を徐々に広げることで電子の速度とマイクロ波の位相速度を一致させています。

②マイクロ波入力はバンチャにある。

③ディスクの間隔が変化している部分をバンチャ部、ディスクの間隔が一定になった部分をレギュラー部という。

④残りのマイクロ波電力は使用されずに無反射終端で吸収される。

 

 

<特徴>

進行波だけが利用されるので、進行するにしたがって加速の大きさが減衰する。

②反射波を使用しない分、システムの構造が簡単になる。

③電界に電子が乗り、いわゆる波乗り現象をしながら連続的に電子を加速させる。

 

定在波型加速管の構造と特徴

<構造>

①電子の速度によって調整された長さをもつドリフト管が並べれています。

②マイクロ波を入力するとドリフト管とドリフト管の間(加速空洞)に電界が生じて電子が加速されます。ただし、ドリフト空洞では電界が生じないので電子は加速されません。

③加速空洞に生じる電界はマイクロ波の半周期ごとに反転するため、反転しているときは電子がドリフト空洞に存在するようにドリフト管の長さを調整しています。

④結合空洞は加速空洞と加速空洞の間に存在し、マイクロ波の加速空洞の間に存在し、マイクロ波の伝播を行う。マイクロ波が加速空洞に入ると進行波と反射波が合成され、定在波が形成される。

⑤ マイクロ波入力はレギュラーにある。

 

 

<特徴>

①定在波型は進行波と反射波の合成波(定在波)を使用するため、進行波だけを使用する進行波型に比べ、効率よく電子を加速できます。そのため、 進行波型に比べ加速管を短くできます。

② 反射波を高周波電源の方へ帰さないようにサーキュレータが必要。

③動作中の発熱により加速管の長さが伸びた場合、進行波と反射波の共振がうまくいかなくなります。そのため、AFC (位相検波回路やFRC((周波数制御回路)と呼ばれる回路によって周波数を調整しています。

 

パルス変調器

パルス変調器はマイクロ波管や電子銃などに供給するパルス状の大電力を発生させる回路のことです。

 

パルス変調器は直流高圧電源de-Qing形成回路パルス形成回路(pulse forming network:PFN)サイラトロンパルストランスなどで構成されています。

 

充電チョークとPFNの容量による直流共振により、直流高圧電源の2の電圧をPFNに充電できため、大電力を供給することができる。この際、充電チョークの高圧端子が一定の電圧に達した時点で、de-Qing形成回路によりコンデンサへの充電を停止させる。これによって安定した一定のパルス電圧が得ることができます。

 

サイラトロンは陽極、陰極、グリッドから構成される3極真空管であり、その中には水素ガスが封入されています。サイラトロンはグリッドを用いて大電力の開閉(スイッチング)をすることでパルス状の大電力を発生させる。この際、サイラトロンのスイッチング周波数は高周波パルス発信器(PRF)により制御されています。

 

トランスとは変圧器のことで、パルストランスはサイラトロンで作られたパルス状の大電力を増幅させます。

 

 

マイクロ波管

役割は「加速管に供給するマイクロ波を発生させる」ことです。

マイクロ波管には自励式発振管であるマグネトロンまたは 他励式発振管であるクライストロンが使われます。

 

特徴

マグネトロンは前段の発振器や増幅器が不要な自励発振管であるので 、クライストロンに比べ小型できます。しかしマグネトロンは寿命が短く周波数の安定性が悪いため、リニアックにはクライストロンが使われています。

 

国家試験

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